新聞を購読されている方なら、毎週末、たくさんのリフォーム会社のチラシが配達されてきます。フリーペーパーや雑誌にも、特集記事や広告を見ない日はありません。多くの選択肢があり、贅沢な悩みなのかも知れません。しかしその影には大きな落とし穴が…
リフォーム業には建築士免許がいらない
バブルの崩壊や最近のデフレで建築価格が下落し、その結果、あおりを受けたのが元請(ゼネコン、工務店など)ではなくて、むしろ塗装業・給排水設備業などの下請け業者です。このような会社がリフォーム業に数多く転向しています。
また、良くも悪くもリフォーム業には、特に免許や許可は要らないのです。資本さえあれば、リフォーム会社を興したり、大手住宅メーカーのリフォーム事業の フランチャイズに加盟できます。わずかな経験でも起業しやすく、業界の活性化には役に立っているのかも知れませんが、お客様の立場になってみるとどうなの でしょうか?
例えば、お身内の介護が必要になり、お風呂を広く新しくしたいというご相談がありました。一般には、ユニットバスの交換一式XX万円というところから話が始まると思いますが、本来は、そうではないと思います。
「親の介護が必要・・・」となった場合、それは、ユニットバスだけの話ではないと思います。まず、誰が介護をするのか、健常者の方も同居するのかといった家族構成から、家全体の構造まで考慮し、浴室を出来るだけオープンにして広い空間を確保できるのか?、そもそも浴室までどうやっていくのか?、また、介護用のトイレや脱衣スペースのことは…そして、予算内にできること、できないこと…
幅広い知識を総動員して、お応えするのは、カタログ上の商品の選択ではなく、
あなたの『お悩みの解決』『新しい生活スタイル』の提案なのです。
知識の乏しい営業マンでもできるセットメニュー商品の数々…
以前、リフォームをさせていただいたお宅のご主人と偶然再会したのですが、某リフォーム会社の制服を着ていました。お聞きしたところ、最近、転職して、今 は営業をやっているとのこと。大手のリフォーム会社は、商品をパッケージにしているので、だれでも営業が勤まってしまうのです。
しかし、『ユニットバスの交換』『洗面化粧台の交換』だけといった商品販売なら、それでもかまわないと思いますが、多くのみなさんの場合、違うのではないでしょうか?
「給湯器を交換したのならついでに、キッチンの給湯まで工事してもさほど金額は変わらない」とか、「オール電化にした場合の追加工事分と今後の光熱費を勘案して、どちらが有利か」とか、なんで、ついでにここまでやらなかったのだろうと、後悔先立たずの方を多く目にしてきました。
施工時点で専門知識を持っている人が来ても、パッケージ商品で提案されていれば、その前の大事なタイミングを失い、そのまま工事は始まってしまうのです。
新築工事の経験がないと見た目だけの危ない工事になるかも…
先日、リフォーム工事の依頼を請けて、壁を壊したところ、窓が筋交い(壁の耐力を保つために斜めに入れる補強材)を切断して、そのまま填め込まれて いました。ビックリしてお聞きしたところ、以前、リフォーム会社に依頼して、窓を付けてもらったとのこと。実はこれによって、建物の全体の耐力が低下し て、地震に耐える基準強度を失っていたのです。(恐い恐い…)
こればかりは『知らぬが仏』とは言っておられません。どんな住宅 でも、新築時には必ず建物の耐力の計算を行います。基準以上ないと建築確認は受けられません。ですから、新築工事の経験のある人だったら誰でもこの建物が 地震に耐えるだけの耐力があるか判断が付くはずです。しかし、新築の経験がないリフォーム専門業者は、業務の中で耐力計算をしたことがないので、悪意はな く、安易に筋交いを切断してしまうことがあるのです。
私たちの場合、以前、アパートのリフォームで窓を付けたことがありますが、窓を付けると同時に、それによって耐力が低下した分、壁の補強も同時に行いました。お客様にとっては工事金額はかかりましたが、必要なものとご理解いただけました。また、ケースによっては補強できないこともあり、お客様とご相談させていただき、工事を変更する場合もありました。些細なことでも、ご自分で分かった上で、判断できるのか・そうでないのか、最後に笑顔を呼ぶ分岐点ではないでしょうか…
最後に、大事なことなのでもう一度繰り返します。
『住宅リフォームは商品ではありません!
幅広い知識を持った専門家とあなたとの共同作業です。』
メーカーや担当者の都合で、セットメニュー・パッケージ商品・
既存パターンにはめられてはいけません。
本当に満足のいくリフォームを実現されたい方は、いますぐ、現地調査・リフォーム相談をご予約下さい!
もちろん完全無料にて、ご対応させていただきます。