2009年、日本のFIT(固定価格買取制度)元年は、バタバタしていました。
その頃、ドイツでは買取価格が70円ぐらいだったかと思うので、そこまで行くか?っと期待していましたが、
結局、48円でスタートしましたね。
で、それから15年経った今、徐々に買取価格は下がって行き、今年は16円です。1/3ですね。
一方で、パネル価格も売電価格を知ったか知らずか、同時に下がり続けて、実は今でも費用対効果的に見れば、
変わってはいないという結果になっています。
結局、変わったのは電気料金だった
ところが、変わったのは、普通の電灯契約の電気代の方で、
・震災で値上がり
・コロナ、ウクライナ情勢、円安でさらに値上がりの、
・調整が入り、補助金が入り高止まり?
で、徐々に上がって行きつつ、政策も入り、
電気料金の単価は一筋縄ではいきません。
グラフ化して見ましたが、
2020年以降は、一律30円にしてプロットして見ました。
そもそも使用量で単価も変わるので一概には言えないのですが、
2019年に買取価格と逆転しているのが見て取れればいいです。
「10年ひと昔」とは、よく言ったものです。
※ざっくり比較なので参考程度、逆転がわかればいいというグラフです。
売った方が得から自家消費の時代へ
これって、どういうことかというと、
売った方が得から、自宅で使った方が得、
になったのです。
なので、
当初は、
「発電する日中は家にいないで電気を使わないで、どんどん売った方がいい」
でしたが、
今は、
「日中、使った方がいい」に変わり、
日中留守の家より、日中在宅しているライフスタイルが有利となってしまいました。
おひさまエコキュートとは?
そこで、登場したのが、
「おひさまエコキュート」というシステムです。
おひさまエコキュート | エコキュート | 給湯・暖房 | Panasonic
エコキュートの逆転現象
本来、エコキュートとは、深夜の安い電力でお湯を沸かしておくという概念でスタートしました。
深夜電力→普通の電気として使うに変わったと言えます。
原子力行政から太陽光発電
当時は、原子力発電が多くなると、昼夜問わず発電し続けるので、電気を使わない深夜は余剰電力が問題になったのです。
そこで出てきたのが、深夜電力、時間帯別契約で、これを利用したのが電気温水器、エコキュートでした。
しかし、震災後の原子力発電がほぼ無くなってから、夜間の余剰電力問題は解消され、
深夜帯の安い電力というのが意味が無くなり、こちらも高くするタイミングを見計らう時期になりました。
このタイミングでほぼ同時期に太陽光発電の買取制度もスタートしてます。
そこで、電気料金の逆転現象がついに起こり、
太陽光発電の電気でエコキュートを稼働させる「おひさまエコキュート」が生れました。
売電価格と電気料金が逆転したので、売らずに自家消費した方が得、
自家消費だと30円の電気代を賄えることになりました。
蓄電池の代わり?
太陽光発電のデメリットは日中しか発電しない、天候に左右される、でした。
そこで蓄電池と言う発想があるのですが、蓄電池は電力を生み出さないので、
購入費用分の元を取るのは困難です。
この「おひさまエコキュート」は実は、蓄電池の役割も果たすと言えます。
電気を熱に変えて貯めておくシステムなので。
電気を生む日中、ご不在な家庭はほとんど電気を使わず、発電分が売電に回ってしまって、
安い買取価格で売ることしかできないというデメリットがあったのですが、
そこでエコキュートを稼働することで貯めておくことができるという事です。
16円でしか買い取ってくれない電気を30円相当で生み出す
16円で10年程度で元が取れる計算の現在の太陽光発電。
これを電気代30円で使えば、さらに有利になると言うのが今の考え方ですね。
なお、「おひさまエコキュート」は太陽光発電用のもので、既存の普通のエコキュートでは対応出来ません。
ですので、このためだけにエコキュートまで交換すると割が合わないので、
導入するとすれば、エコキュート交換時期に検討するのがいいとは思います。
ちなみに、
太陽光で給湯?だったら90年代にあった太陽熱でお湯を作る「朝〇ソーラー」でいいんじゃない?
ということもあるのですが、、、
まあ、光で発電する太陽光発電は冬もある程度稼働するので、それで良しとしましょう。
弊社では、
Qcells、長州産業の太陽光パネルが一応、ラインナップされています。
おひさまエコキュートは、パナソニックです。