④では、住宅設備機器の中でも、特に水回りについて言及しましたが、
今回は、電気、通信設備、その他について、分けてチェック項目を上げたいと思います。
ここは、本当に、見逃しがちです。
実は現代生活の大きな部分を占める、TV関連や、ネット環境などに影響しますので、
実際は、大事なところですね。
中古マンション編⑤ 20年で大きく変わったメディア、ネット環境
照明器具
スイッチと照明の位置関係は確認するぐらいでいいと思います。
まず、電気が点かないってことは無いとは思いますので。
後付けのシーリングライト
電気屋さんで買ったシーリングライトなどの照明器具は基本的には動産となり、住人のものではあります。
でも、シーリングライトや和室の吊下げ照明などは置いて行っちゃう人も多いです。
いるいらないを引渡し前には伝えた方がいいです。
自分たちで使わない、新しく買うのであれば明け渡し時に持って行くように言わないと、
残っていたりすることがあるので、この場合、捨てるのは買主になってしまいます。
ただ、引っ越し早々、照明器具も買ってない場合は、取り急ぎの照明としては使えるんですけどね。
ダウンライトや直付け(電気配線で繋いでいる)照明
ダウンライトや直付け照明は、そのまま残りますが、電球タイプですと、LED電球に変えればよいかと思います。
キッチンの手元灯、洗面化粧台の照明は、蛍光灯の場合も多いです。
一応、蛍光灯型のLED照明もあるので、そのままでもLEDに交換することは可能ですが、
機器自体を交換したい場合は、電気工事になりますし、
洗面化粧台の照明は一体になっているので、洗面化粧台を交換しないと、
照明部分だけの交換は出来ないです。
〇予め照明設計が出来ればこのようなリフォームも可能です | |
90年代頃までよくあったマンションのキッチン照明 | 現代風にオープンキッチンにした場合の照明計画 |
20年で随分変わったメディア、通信機器
ここ20年で、生活で一番変わったのが、このメディア、通信機器です。
20年程度前の物件でも、今の生活に対応しない可能性もありますので、ご自身の通信環境を想定して、
見た方がいいです。
テレビの位置を想定して見る
20年前とは、想定されるテレビ画面の大きさは変わっています。
昔は部屋の角に置きましたが、今は幅1mを超えるので、壁面に設置することが多いです。
どの壁面に設置するか想定して見た方がいいです。
その場合、テレビの接続、コンセントはあるか確認しましょう。
BSアンテナがあるのは90年代築ぐらいから
2011年に地デジ化は完全に移行しましたが、
その前の2000年代に入ってから、地デジ専用アンテナに移行していきました。
また、BSアンテナも途中で個別にバルコニーに設置する形で導入されて来て、、、
っとTVアンテナ環境はバラバラなことが多いです。
現在では、地デジ専用アンテナとBS、CSも見られるタイプになっていますが、
原状、どうなっているか確認しましょう。
また、地域によっては、ケーブルテレビの地域もあります。
この場合、地域によってはBSを見るのは有償になったりします。
バルコニーにBSパラボラアンテナを設置することもありますが、別配線で室内に引き込む必要がありますし、
向ける方向が決まっているのでそれも確認した方がいいです。
なお、TVアンテナの差し込み位置は簡単に移動できませんので、
場所を変えたい場合、増やしたい場合は、新規での配線や延長線で取り回すことになります。
電話モジュラーの場所は光回線、LANのシステムに影響します
固定電話の引込位置は、昔はリビングだったり廊下だったりします(サザエさんの家)。
固定電話契約をする場合は、置き位置を確認しましょう。
光回線にする場合は、戸建ての場合は、光回線は直接引き込みます。
そこに、LAN、無線LANが来ることになります。
元々住んでいた方が、ご高齢とかで光回線を使っていなければ、
どのようになるかは光回線事業者によります。これは購入してからになると思います。
その他の電気設備、分電盤の確認
エアコンの設置やIHクッキングヒーターの利用によって、
ご家庭で使う電気量も30年で大きく変わっています。
戸建ての場合は、必要に応じて契約アンペア数を上げることは出来ますが、
家庭用電灯契約は60Aまでが基本です。
それ以上の場合は、ブレーカーは買取りになります。
まずは最大でも60Aで契約して、ちょうちょくブレーカーが切れるようであれば、
後々、改めて変更も検討しましょう。
ちなみに、60Aですと、
「IHクッキングヒーター、エアコン2台、ホットプレート、電子レンジを同時に利用で、
ブレーカーが切れるぐらいです。(実体験より)」
その他、個別のお宅の状況によっては、
・ソーラーシステム(年数と売電量、処分費にどのくらいかかるか?)
・ソーラー温水器(既に使ってない家庭が多いのでどうなるのか?)
・石油タンク
・浄化槽(抜気の確認、メンテナンス契約)
・井戸水
、、、、
などなどあり得ますが、あとは個別に判断することにはなります。
全てが要望通りにそろうことも難しいかもしれませんが、
買う前に対応可能か対応できないか諦めるかなど、わかった上で購入決定をした方が健全だとは思います。