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2023年11月

中古住宅内覧ポイント~中古マンション編①

20年近く、建築の立場から、中古マンションの購入のお手伝いをしてきた経験で、

内覧時、どこを見ればいいのか?

何に気をつければいいのかをまとめてみました。

マンションと戸建てでは若干違いますので、

第一弾は、中古マンション編①、外観、共用部です。

 

中古マンション編① 外観、共用部

 

外観、共用部は見た第一印象が大事です。。。当たり前?

何より、住宅内部は自分の意志で改修できますが、外観や共用部は、あなた個人ではどうしようもありません。

管理組合が管理し、直すのにも管理組合の評決が必要なので、

見た印象、そのままの評価になります。

場合によっては、共用部が汚い、整理がされてないと、そのまま中古マンション自体の価値にも影響します。

廊下に個人のものや自転車などが放置されていたり、郵便受け、掲示板などが、

広告などで散らかっていたら、治安的にも不安を感じるかもしれません。

毎日、通勤通学、外出で、廊下からエレベーター、エントランスを通るので、

毎日、嫌な感じで使いたくないですよね。なんなら、気持ちのいい空間がいいですよね。

 

防犯

マンションの防犯レベルも、個人ではどうしようもありませんね。なので、確認しておく必要があります。

防犯カメラや防犯ライト、夜間の照明の照度も大事ですので、内覧は昼と夜、少なくとも夜にも外観だけでも、

確認しに行くのがいいでしょう。

日中と違って、意外と、薄暗かったり、住人や通行人の死角になるような暗がりがあるかもしれません。

 

オートロック玄関

90年代以降のマンションであれば、ほとんどエントランスがあり、

そこにはオートロック式の自動ドアがあるパターンになりますが、

集合団地タイプのマンション群や、70年代ぐらいの築50年近いマンションですと、階段を中心に、上がっていくタイプでは、

オートロック自動ドアが無いパターンもあります。

その場合、管理人さんもエントランスが無いのでその場にいないという事にもなりますが、

それで防犯上、劣るとかはあまり考えなくてもいいかもしれません。

片側廊下で無い分、プライバシーも保てますし、風通しのいい部屋にはなります。

 

駐車場・駐輪場

古いマンションだと、戸数分の駐車場が無かったり、

敷地が狭いと、昇降式の駐車場だったりもあります。

侵入経路も含めて、台数、空きの確認をしましょう。

ただ、複数台の車所有の場合もありますので、敷地内だけでなく、近隣に月極駐車場はあるかを確認するのもいいです。

駐輪場は、これも防犯的な観点でも見ておく必要があります。

 

接道

案外、大きな通りに面しているマンションですと、いきなり大通りだと、逆方向に行けなかったり、

出入りが大変だったりします。

大きな通りから1,2本、道路を入るぐらいが、交通量も少なく安全ですし、静かですし、

交差点で左右どちらの方向にも行けるというメリットはあります。

 

外壁面の痛み

マンションはなぜ、タイル張りが多いのか?

それは、タイル張りは塗装よりメンテナンス費用が掛からないからです。

マンションなどの高層ですと、足場代も馬鹿にならないので、メンテナンス回数を減らすためにもタイル張りが多いです。

タイル張りでない外壁の場合は、それだけ塗装のメンテナンス回数が増えて、維持費の費用が掛かるとも言えます。

また、色によっては、白い塗装のマンションは、汚れ=古さ、を感じることがあるかもしれません。

 

30年以上のマンションでは、もうそろそろ、タイルのメンテナンスで、部分的な剥がれなどの補修に入ることもあります。

それがなされているかどうかも、見てもいいかと思います。

また、宮城県ですと、震災の影響でヒビや歪の被害があったりましたので、

マンションの耐震性の確認も含めて、どこをどのぐらいの費用で直したかなど、管理組合に確認するのもいいでしょう。

 

廊下など共用部の仕上げ

外装はタイル張りが多いと言いましたが、逆に、足場のいらない廊下やバルコニー内は、雨などの影響も少ないので、

建設コストを抑えるため、塗装だったりもします。この辺は、清掃がされているか程度を見ればよいかと思います。

床は塗装よりは、外部歩行用の長尺クッションフロアなどが張られていると、奇麗に保たれるかと思います。

なお、共用部の清掃に関しても、管理費からその費用が出ますので、住人の負担です。

毎日、掃除すると奇麗ですが、その分、費用は掛かってますので、頻度とのバランスが重要かと思います。

 

エレベーターの古さ

エレベーターは、一応、機械設備になりますので、老朽化や古い型となると、マンションの寿命と比べると、

数回、架け替えなどが発生します。

こちらも、基本、修繕積立費で賄われますが、新しい方がいいに越したことはないかと思います。

以前、死亡事故なども起こっておりますので、メンテナンス体制も、一応、見ておきましょう。

 

各戸の玄関ドア

実は、各戸の玄関ドアは、共用部です。防火設備にもなっていますので、勝手に交換などは出来ません。

塗装も、外観として色を合わせていますので、外面は出来ませんので、剥がれてたりしても個人で直すことは出来ません。

内側だけ塗装することはあるかもしれません。

 

管理会社、管理人

マンション管理は自治ですが、管理業務は、ほとんどのマンションで外部の管理会社に委託しています。

管理業務としては、管理人、清掃、管理人室の維持、エレベーターなどが主なものです。

管理組合は、住人から選定された理事によって運営されますが、その理事会で、管理委託会社を決めます。

管理会社をどこにするか、都度、検討している管理組合は、コスト意識がある管理組合だと思います。

マンションのデベロッパーと同じ同族の会社が管理していたとすると、

もしかしたら、管理会社の検討をしていない可能性もあります。

管理費は、そのまま住民の頭割りになりますので、コスト意識がある管理組合かなどもそこでわかります。

それで言うと、

管理人は、常駐、なんなら24時間体制の方が安心かもしれませんが、その分、管理費はかかります。

管理人が隔日だったり、工夫されてるマンションもあります。

私的理想は、住人がほとんどいない、日中にいて、5時に退所してしまうよりは、

朝夕だけいてくれたり、夜も9時ぐらいまでいてくれれば、コミュニケーションも、防犯上も安心なのかなっとは思いますが、

そういう管理体制の管理会社は、見たことは無いです。

 

興味本位の、、、温熱環境的に日本で一番住みやすい地域はどこかなぁ?

過去最高に暑かった夏も終わり、

思えば、ここ仙台でも2か月以上、エアコンを稼働してて、

出来るだけ、冷暖房の無い生活が長ければいいと思っていた矢先に、寒くなって来て、

え、冷房を切って1か月ぐらいでもう暖房?って思ってる所です。

そこで、

日本で一番、冷暖房をしなくていい地域、最も快適に過ごせる地域ってどこなんだろう?

もしかしたら、ここ仙台なんじゃないか?っと思いまして、

1年の温度変化で、一定の基準を設けて、冷房が必要な期間、暖房が必要な期間を出してみました。

1日の中での温度差で、1日中、冷暖房をつける必要が無いとか、

家の性能、そもそも人によって暑さ寒さの基準も違う事はさておき、

冷房は最高気温の平均が25度以上

暖房は平均気温が10度以下

で使うと仮定して稼働させる月数を、主要都市ごとに出しますと、、、

 

一番、冷暖房がいらない月が長いのは、

神奈川県三浦市の6カ月でした

2位グループが勝浦、銚子で、5カ月でした。

3位グループは、仙台、静岡と那覇の4.5カ月。

那覇は、冷房だけの可動という事で、この期間です。

4位は、新潟、石垣島の4カ月

石垣島も冷房だけですが、那覇よりも暑かったです。

ふと思ったのが、冷暖房を稼働しない期間って、日本では半年無いんだ、

半年以上は冷暖房のお世話になってるんだってことでした。

続いて、

5位集団は、広島、東京、盛岡、秋田の3.5カ月

ここには、東北地方の都市も入ってきます。仙台より寒いので暖房期間が長くなります。

6位は札幌の3か月。

やはり暖房期間が長いためですね。

7位は大阪、京都で2.5カ月

夏は暑いし、冬も案外寒いという都市です。

そして、最後に、私の計算で、一番冷暖房のいらない期間が短い結果になったのは、

8位福島の2か月でした。

夏は暑いし、冬も寒いってことですね。

その他、内陸の長野、甲府も2.5カ月で、福島の2か月がやはり一番短いですね。

福島と仙台、車では1時間ぐらいなのに、ここが一番、温熱環境の差があるとは。