先日、あるお客様から、リフォームについてのご相談をされ、お宅におうかがいしてきました。
折角ですので、この事例で、調査商法について、ご説明させてもらって、
本当に大丈夫なのか?皆さんにも、確認してほしいと思います。
少なからず、ネット検索などでこのサイトにたどり着いて、この記事を読んでいる方は、
そういう心配をしている方もいるかと思いますので。
お客様からのご相談
以前、リフォームの訪問販売で、太陽光発電と、外壁塗装をしてもらった会社の人が、また、やって来て、
「床下の無料点検をしています」
っと言われたそうです。
無料ならば、我が家も20年経つし、何も点検とかしたことがないので、いいかなっと思って、お願いしたそうです。
床下点検をしてもらった結果、
「床下にカビが生えている、コンクリートにも亀裂が入っている」
「このまま放っておくと、危険だ、すぐ直した方がいい」
っと言われたそうです。そう言われると、不安にもなりますので、
お見積をお願いしたそうです。
見積金額は、200万円程度だったそうです。
「今は、キャンペーン中ですので、90万円で大丈夫です」
「ただ、あと2件だけとなります。予約しておきますか?」
っと言われ、じゃあ、契約はしないが、仮押さえでもしておいてくださいっと、言ったそうです。
その後、業者からは、
「押さえておいてと言われたので、材料は買ってしまった。その部分は頂きます」
「クーリングオフは8日間なので対象外だ」
っと言われたそうです。
この時点で、私の方に、お客様からご相談があり、
本当に危険なのか?直した方がいいのかという相談がありました。
私の見解
ご訪問して、私の方で検査した結果もそうですが、そもそも、このやり取りの内容自体に問題があるかと思います。
実は、私から見ると、床下を点検するまでもなく、検査商法だなっと、わかる話なのです。
問題になる部分、上記、赤字で書いておきました。
1、リフォームの訪問販売
そもそも、リフォーム工事を訪問販売で行うことは、まともな会社ではございません。
リフォームしようと言うお宅数が絶対的に少ないですので、それを訪問販売で当たって行っても、営業経費が出ないからです。
そこで利益を出そうとすると、
強引、嘘を言っての押し売りになりますし、営業経費の元を取ろうとすると、一般的な金額よりも高額な工事費になってしまいます。
まともなリフォーム会社は、訪問販売はしないと思っておいて間違いはありません。
2、床下の無料点検
シロアリなどの無料点検と言う事も、本来は意味がない事ですので、行いません。
防蟻処理は新築で10年、後からの施工で5年程度の保証期間があります。
その都度、定期的に防蟻処理などは行ってください。検査で、シロアリがいるいないで、防蟻処理をすることはありません。
いたからしないといけない、いないので大丈夫だというものではないという事です。
悪質な業者は、検査と称して、シロアリを持ち込むところもあると、聞いたことがあります。
3、床下にカビが生えている、コンクリートにヒビが入っている
床下は、室外環境ですので、カビぐらいははえることはいくらでもあります。カビが生えても耐震強度には影響はありません。
今回のお客様は、実は、べた基礎ではなく、床下に防湿コンクリートを打っておりました。
このコンクリートは、構造とは関係ありません。それの見分けがつかない業者だったと言う事です。
4、このまま放っておくと危険だ。今すぐ直した方がいい。
もし、危険だったら、どうしたらいいと言うのでしょか?今すぐに引っ越さないと崩れると言うのでしょうか?
明らかぬ倒れかかっている家以外、建築では今すぐ、と言う事はありません。
5、今はキャンペーン中ですので。
最初の見積が200万円で、キャンペーンで90万円。
どれだけ利益をとって、ぼろもうけしている業者でしょうか?
そんなに値引きできるのなら、最初の金額が高すぎると言うだけで、そもそもそれでは請け負っていない、キャンペーンでもなんでもないと言う事です。
6、あと2件だけです。
検査商法では、「お客様だけに特別です」
「あと2件だけです」「何時までの申込みになります」と、特別性をだしたり、リミットを切って、
正しく判断をする時間を与えないようにします。
リミットを切られた時点で、それは、詐欺商法と思った方がいいと思います。
7、材料は買ってしまいました。その分は頂きます。
実際、お客様が契約をしていない以上、そもそも、何の責任も負いません。
ですので、その分を買い取らなきゃいけないということは、当然、ありません。
もし、本当に仕入れたにしても、そもそも事業で仕入れた物です。いずれ、どこかのお宅で使うことが出来るはずです。
8、クーリングオフは8日間なので、対象外だ。
クーリングオフは、契約以降の契約解除をする話です。そもそも、契約していないので、解除も何もありません。
また、厳密には、クーリングオフを告げたからですので、もし契約していたにしても、契約時、告げなければ、いつでも解除は出来ます。
ちなみに、クーリングオフは訪問販売に対してですので、ご自身で、リフォーム業者に問い合わせて、工事を依頼した場合は対象にはなりません。
などなどが、リフォームの検査商法でよくある話です。
ぜひ、ご注意ください。